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通信アプリの長時間使用で学習内容が消えてなくなる!!
29日の学校保健委員会において,内科医の鴫原先生による「ネット依存」に関する講話の中で,LINE等の通信アプリの長時間使用による弊害について,気になるデータを紹介いただきましたのでお知らせします。
上のグラフは,仙台市標準学力検査の中学生の数学の平均点と平日一日あたりの通信アプリの使用時間との関係について示したものです。「平日に30分未満しか勉強しない(◆の折れ線)」生徒の状況を見てください。通信アプリを使わない(スマホや携帯を持っていない)生徒の数学の平均点は,約61点でした。しかし,3時間以上使う生徒の数学の平均点は50点以下に急激に低下しています。この群(◆の折れ線)の生徒は,家庭ではほとんど勉強をしていません。つまり,「通信アプリの使用時間が長くなるほど生徒たちの中から,学校で習得した学習内容が消えて無くなった」ことを意味していると考えられます。また,右下がりのグラフから「スマホを長時間利用するといくら勉強しても成績が下がる」ということも分かります。下の図に示したように,平日一日あたりの通信アプリの使用時間の長さは,勉強時間や睡眠時間を介した影響力よりも圧倒的に強く,直接的に成績を下げる方向に作用している恐れがあることが分かりました。これは分析を行った研究チームとしても,非常に衝撃的な結果でした。なぜなら,「通信アプリの使用によって勉強時間や睡眠時間が少なくなるから成績が落ちる」わけではなさそうだからです。
このような,科学的な調査結果などに基づいて,家庭における子どものスマホの使い方を見直し,子どもと一緒にルールを考えていき,適切な使い方を身に付けさせる取組が求められます。
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