福島一中ブログ日誌

生徒に伝えたいこと

 4月8日(月)に行われた第1学期始業式の際の式辞です。

  

 平成最後の始業式にあたり、皆さんに伝えたいことはたくさんありますが三つ話します。

 一つ目は、可能性を伸ばすこと。

 一つ先輩となる、4月、新たな気持ちで今日を迎えたと思います。

 春休みに今年度の目標は見つかりましたか?目標が見つかったら、それに向けてがんばることが自分自身の中にある可能性を伸ばすことになります。

 「自分がどこまでできるか、誰も知らない。自分でさえわからない。自分自身の中にある可能性を見つけ伸ばしましょう。」

 自分で、私はこの程度の人間だと思った瞬間にその程度の人間になってしまうから、自分を決めつけないで、自分の可能性をどこまでも伸ばしてほしいです。

 

 二つ目に、チャンスについてです。 

 “Chance favours the prepared mind”

この言葉は狂犬病ワクチンを開発した細菌学者パスツールの言葉です。日本語に訳すと

「チャンスは準備された心に舞い降りる」ということ。

 例えば、バレーボールで「チャンボー」と叫ぶことがありますが、準備していないとチャンスボールを本当にチャンスとして生かすことができない。野球やその他のスポーツでも同じようなことが言えるでしょう。

 スポーツを例に話しましたが、勉強でも、自分を試すチャンスがあります。テストもある意味ではチャンスです。テストのように公平に自分を試すチャンスは学生時代にしかありません。このような考えで中学校、高校時代をすごすことができれば、将来の仕事でチャンスを生かせる人になっているはずです。

 パスツールは狂犬病ワクチンで世界に名をとどろかせましたが、準備し続けていた期間は50年間です。50年も準備し続けて、狂犬病ワクチンを開発し、世界の人々を救いました。

 また、ものまねのプロであるタレントのコロッケは、ものまねが完成しても10年くらい準備しながらそれが世の中に認められる時期を待っているということを聴いたことがあります。

 準備をすること、それが、チャンスを生かすことにつながるという話をしました。

 

 3つ目です。これが一番大事です。

 命を守ってください。自分の命もほかの人の命も守ってください。そういう意味で、強く言います。いじめは絶対だめです。大人でもいじめや虐待をしている人がいますが、そんな大人の真似をしないでください。思いやりのある人になってください。危険な行為も絶対だめです。特に自転車の二列走行などの危険な乗り方や飛び出しは、事故が起きたら命にかかわります。将来、自分と家族の命を守るために、思いやりがあり、危険と安全を意識する人になってほしいと願っています。

 それから、つらいこと、苦しいことがあったら、一人で悩まないようにしてください。いつでも先生方は待っています。皆さんが、思いやりがあり、危険と安全を意識する人になるということをいつも考えて、実践してくれることを願って式辞とします。

  平成31年 4月8日 

 福島市立福島第一中学校 校長 佐藤 浩哉