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グローバル化と多様性

 グローバル化とは、「人・モノ・金・情報が国や地域を超えて世界規模で結びつき、世界の一体化が進むこと」だと言われています。私が子どもの頃は、「これからの日本は『国際化』が進むから英語が大切になるよ」とよく言われたものでした。最近は、英語を学ぶ理由として国際化よりもグローバル化という言葉がよく使われるようになりました。国と国との関わりというよりも、世界がひとつになっていくイメージが強くなっているのでしょうか。

 7月に入り、アメリカのバージニア州アレキサンドリアという町に住む中学生が一名、夏休みを利用して本校で日本の中学校生活を経験しました。2年生の教室で、1週間ちょっとの短い期間ではありましたが、授業や給食の時間を共に過ごし、友情を育みました。

 彼女は、アメリカ生まれ、アメリカ育ちですが、3歳から日本語幼稚園に通い、小学校から土曜日は日本語補習学校に通っていました。言葉の壁は大きくないものの、育ってきた背景、文化がまったく異なるため、最初は打ち解けるまで時間が必要だったようですが、「楽しかった」「みんなに親切にしてもらった」「福島はすてきな場所だ」などの感想を残して最終日を終えました。

 令和は「多様性の時代」とも言われていますが、異なることがたくさんあっても、お互いを大切に思えば、心が通じることを実感した出来事でした。貴重な経験になったと思います。一方で、グローバル化が進んでいるとは思えない出来事が報じられています。それぞれの分野の交流により、互いを大切にし、結びつきを強め、真のグローバル化が進むことを祈りたいと思います。このようなチャレンジした彼女の勇気と和やかな雰囲気で迎えることができた2年2組のみなさんに改めて感謝します。