平野小の子どもたちのすがた

ご卒業おめでとうございます!(卒業証書授与式)

 今年度最終登校日の今日、卒業証書授与式が厳かに且つ晴れやかに行われました。卒業生も胸を張って最高の笑顔で旅立っていきました。在校生代表の参加は一人でしたが、大変立派な態度で送辞を述べることができ、次年度最高学年になる覚悟がうかがえました。保護者の皆様、地域の皆様のおかげで今日の良き日を無事迎えることができました。ありがとうございました。式の中で校長が述べました式辞の全文を以下にご紹介します。

 

卒業生の皆さん、ご卒業、本当におめでとうございます。
 保護者の皆様、お子様の晴れのご卒業、心よりお喜び申し上げます。おめでとうございます。
 本日の卒業式、限られた条件のもとではありますが、心を込めて執り行わせていただきます。
 PTA会長様、ご来賓の皆様を代表してご臨席を賜り、誠に感謝に堪えません。本当にありがとうございます。
 在校生代表の木村優介さん、ありがとう。
 そして、教職員の皆にあっては、卒業生一人一人に対し、熱い思いをもって教育に当たってきたことに、心より感謝します。
 今年は、雪の多い冬でした。登下校や、雪かきなど苦労したことが多かったと思います。
 でも、待ち焦がれていた春がこうしてやって来ました。
 コロナ禍の2年間、我慢したことや苦しかったことがたくさんありました。
 でも、待ちわびている終わりは必ず来ます。
 厳しい冬の寒さに耐えた植物ほど春になるとたくましく育ち、大輪の花を咲かせます。
 厳しいコロナ禍を耐えてきた皆さんほど、痛みのわかる大きな人間になっていく。そう信じています。
 思い出してください。
 春のスポーツフェスティバル。
 保護者、地域の皆様に見守られて演奏した堂々の鼓笛パレード。
 会津への修学旅行。おいしかった晩ご飯。
 力一杯遊んだ楽しかった休み時間。
 毎日真剣に取り組んだ授業。
皆さんの周りには必ず友達がいました。お家の方がいました。地域の方がいました。
 先生方がいました。
 たくさんの方に見守られながら皆さんは今日の日を迎えました。
 皆さんがこれまで生きてきた12年の過去と現在は、これから80年以上ある皆さんの未来のために存在します。
 私は皆さんがうらやましい。皆さんの前には、大きな未来が、私が見ることができない未来が広がっています。
 これまでの経験や思いを皆さん一人一人の限りない未来への糧として生かしてください。
 家族、友人、社会、世界とのつながりの中で、自分は何を為していくかという皆さん一人一人の問いを、感謝の気持ちとともに大切にしていってください。
 世界は混沌の中にあります。欲望が生み出す混乱や困難といってもいい。
 しかし、人間には、皆さん一人一人の中には、困難に打ち勝ち、美しいものを愛し、希望を胸に前に進んでいくたくましい力があります。
 卒業生の皆さん、明日からも、しっかりと学問を修め、心身を鍛練し、友と語り合いながら、自らの力を信じて一歩一歩たくましく歩んでいってください。
 皆さん一人一人の未来に、たくさんの素晴らしいことがあることを願って式辞といたします。

 令和4年3月23日

福島市立平野小学校長 高橋 健一