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10年目の3.11

 あの日から10年が経過した本日,お昼の時間に全校集会を開き,校長講話を行いました。

 あの日の出来事をもとに書かれた「つなみ てんでんこ はしれ、上へ」という絵本の読み聞かせを行った後に

 

 

 

 

・人間が人間らしく幸福を追い求めながら生きていくためには,安定した日常が不可欠です。東日本大震災はその根本を覆してしまいました。人々は絶望し,涙にくれましたが,やがてその絶望の淵から這い上がり,また安定した日常を取り戻そうと努力してこの10年を過ごしてきました。福島県においては原発事故の影響で故郷から切り離され,未だに日常を取り戻せない人たちがたくさんいます。安定した日常を取り戻すことが「復興」であるのならば,同じ福島県民としてぜひ,福島の「復興」に心を寄せるとともに,協力を続けてほしいと思います。

・東日本大震災が起こるまでは,普通に朝が来て,普通に一日を過ごして,普通に夜が来る「日常」が続くのは当然だと思っていましたが,大震災を機に日常が続くのは実は奇跡なのかもしれないと考えるようになりました。であれば,毎日の奇跡に感謝しながら,一日一日を精一杯生きることが大切なのだと思います。生きる意味を考えながら,自分のために,家族のために,そして社会のために精一杯生きていってほしいと思います。

とお話ししました。素直に耳を傾けてくれた平田キッズの健やかな成長を願うとともに,福島の「復興」に向けた取り組みを全力で支えていきたいと意を新たにしました。