厳粛で感動あふれる卒業式をありがとう!
3月12日(金)10時から、令和2年度第64回卒業証書授与式が挙行されました。
令和2年度の本校卒業生は38名。今年度も、新型コロナ感染症予防のため来賓の方々にはご臨席いただかない形での式となりました。ただ、昨年度と違うのは、昨年度は在校生は2年生のみが代表で式に臨みましたが、今年度は、1・2年生ともに3年生の出発の姿を同じ会場内で見ることができるようにしました。
会場はご覧の通り、ソーシャルディスタンスを確保し、入り口での手指消毒と検温にマスク着用と、感染予防を徹底した形で行いました。なにより、本校の広い体育館に感謝です。
入場時には、体育館入口で無言で準備が整ったらマスクを外し、一人一人の表情が見えるよう配慮しました。当然ですが、入場時には、言葉を発しないし、口も開けませんので感染の可能性はないと考えました。入場し自席に着席した後はすぐにマスクを着用し、開式に臨みました。
授与の際には、階段の手前でしっかりと返事をしてからマスクを外し、檀上で証書をもらったらステージを降りる手前で、一人一人の晴れやかな顔を保護者・在校生・先生方に見てもらう形としました。返事の後は、声を発しませんので飛沫も飛びませんし、ソーシャルディスタンスも十分に確保できていますので、何より卒業証書をもらった生徒一人一人の輝く笑顔を見てほしいと考え、マスク着用をしない時間を設けました。
マスクを外しポケットにしまう時の所作も、一人ひとりとても丁寧で立派でした。ポケットにしまった後も、男子は上着のポケットのフラップをきちんと外に出して整え、女子はスカートのポケットにマスクを入れた後に表からプリーツを整えるなど、しっかりとフォーマルな場での身だしなみを整えてから、檀上に上がり、証書を手にしていました。
お互いの思いが込もった送辞・答辞に、聞いている生徒や保護者席、先生席から思わず涙する姿がたくさん見られれました。
これは、式歌「仰げば尊し」の場面です。本校では、「歌声の響く飯野中」を合い言葉に、毎年、特設合唱部がコンクールで上位に入賞を果たしてきました。しかし、今年度はコロナの影響で特設合唱部の活動も、また文化祭での合唱コンクールも休止せざるを得ない状況となってしまいました。今回の卒業式に向けては、3年生の伝統の歌声を在校生にも保護者にもぜひ聴かせたいということで、卒業生のなかからソリストを選び、アカペラで聴かせてから、伴奏が入り3年生全員の合唱という形をとりました。ソリストはステージ上でマスクを外し、他の生徒はマスクを着けたまま合唱しています。
しっかりした低音を出す男声に支えられ、女声の美しい高音が体育館の厳粛な空気の中に響き渡り、そこに3年生全員での合唱に切り替わり、さらに感動が高まりました。
新型コロナウイルス感染症の縛りの多い学校生活でしたが、生徒たちはその制約された時間の中であっても、自分たちができることに全力で取り組み、今しかない時間の中で、今しかできないことに精一杯取り組んできた1年間でした。その集大成が今日の卒業式での素晴らしい姿だったと思います。
保護者の皆様、ご家族の皆様、そして地域の皆様すべてに見守られ、育まれた15年間。そして9年間の義務教育により、こんなに大きく成長した姿を、保護者と後輩たちに、そして私たち教師に見せてくれた3年生に改めて感謝です。
3年生38名の皆さん、卒業おめでとう! 本当に、ありがとう!
これからも笑顔と思いやり、そしてチャレンジを大切に!
そして、いつも未来志向で前向きに! 卒業生の前途に幸あれ!