飯野中学校日誌

放射線と健康についての講演会開催

 8月26日(水)5・6校時、「放射線と子どもの健康~これからも福島で健康に暮らすために~」という演題で講演会を開催しました。あいにくの猛暑、体育館室内でも33度を超える中でしたが、みんな真剣に講演に耳を傾けていました。

講師の先生は、福島県小児科医会会長、竹内こどもクリニック院長 竹内真弓先生です。

 講演のねらいは二つ。 一つは、放射線と健康との関係と、福島では内部・外部被ばくともに少ないことを理解すること。2つ目は、これから先の将来、高校や大学、就職等で福島県を出るときに、他県の人の福島県の放射線に関する誤解や偏見に対してしっかりと反論し、否定できるだけの科学的根拠や知識をしっかりと身につけることです。

 東日本大震災・原発事故が発生したのは9年前、3年生が6歳、1年生は4歳ですので記憶がないという生徒の方が多いと思われます。でも、ガラスバッチやホールボディカウンターでの被ばく量調査などは、なんとなくやった経験があるかもしれません。今は、表土の除去や除染作業を通して放射線量が下がり、何ら問題ない状況ですが、そうした現実を知らない他県の人は、あらぬ誤解を持っているかもしれません。将来、皆さんが県外でそうした誤解をもった人に出会って、思いもよらぬ言葉をかけられたり、差別的なことを言われたりしたときに、今日の講演会での科学的な見方や根拠、実際の数値やがんの罹患確率などが誤解を正すための材料となります。

 少し難しい内容もありましたが、今日の資料をご家庭でもご覧いただき、放射線についての正しい理解を家族みんなで深めていただければと思います。

 暑い中お話しいただいた講師の竹内先生、ありがとうございました。そして生徒の皆さんも暑い中、大変お疲れさまでした。