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清水中の歩み Episode6

  今の3年生の修学旅行は,福島市立の中学校としては初めて,2年生であった昨年度の3月,卒業式の翌週に実施されました。筑波研究学園都市を見学するなど,例年になく特色ある修学旅行となったようです。
   卒業アルバムをたどってみると,清水中学校の修学旅行は,創立された昭和59年度から現在まで,東京を中心とした関東方面というのが定番となってきたようです。例外であったのが平成9,10年度の修学旅行です。この2年は北海道を旅行先に選択しました。札幌や小樽を拠点として道東の観光地を訪れたり,白老町でアイヌ民族の文化に触れています。
  福島市の他の中学校でも,平成5年の福島空港の開港以降,当時定期便が就航されていた北海道や沖縄を訪れたり,近年は東北・東海道新幹線の時間距離の短縮やユニバーサルスタジオジャパンの人気にともない,関西方面へ出かける中学校も増えたりしています。しかし,費用面はもちろん,行き先での滞在時間を長く確保でき,多くのオプションが考えられる関東方面での修学旅行は,三日間という日程を考慮すれば,ベストの訪問先であると私は考えます。
   同じ関東方面の修学旅行でも,訪問先や内容には多少の変化が見られます。創立した昭和59年度から平成8年度までは,鎌倉(江ノ島)から横浜を経由して東京へ入るといったコースが定番でした。昭和58年に開園した東京ディズニーランドには,平成2年度の修学旅行で初めて訪れています。それ以来,現在に至るまで修学旅行では外すことのできない人気スポットになっています。(平成13年度に東京ディズニーシーが開園して以降は,ランドとシーの選択制を導入しています。)さらに,企業訪問を実施したり,様々な体験活動を取り入れたり,ナイターやミュージカルを見学したりと,年度ごとに創意工夫をこらしたプログラムが実施されてきました。
  平成23年度の修学旅行は,東日本大震災により,予定されていた4月から8月31日~9月2日に変更して実施されました。卒業アルバムに掲載されている夏服でのスナップが印象的です。夏場の旅行ということもあり1日目は,涼しい山梨県河口湖にあるペンション村に十数人ごとの小グループで分宿しました。各ペンションごとに趣向をこらした体験メニューを楽しんだようです。
  今の2年生の修学旅行は,令和2年3月17日(火)~19日(木)に実施します。行き先は東京を中心とした地域で,来年開催される東京オリンピック,パラリンピックに関係する施設の見学などが予定されています。詳細につきましては,今後,教師と生徒の実行委員との話し合いで決定されます。
  修学旅行にかかる費用は年々増加する傾向にあります。教育費に関する保護者の負担軽減が叫ばれる中,この行事がなくならないのは,修学旅行が持つさまざまな教育的効果を期待してのことであることは間違いありません。「どこへ連れて行く。何を見学させる。」のみならず「どこで学ばせる。何に感動させる。」という教師の思いがしっかりと込められた行事となるよう,見通しを持って計画していきたいと考えます。