福島第四中学校日誌

本ぞ忘るな

「規矩作法 守りつくして 破るとも 離るるとても 本ぞ忘るな」
安土桃山時代の茶人であり一流の文化人であった千利休の和歌といわれています。
物事を進める上で、いろいろなことを学んで技術を自分のものとし、やがて自分なりのやり方を身につけていったとしても、基本だけは忘れてはいけない、という意味です。「守・破・離」として剣道などの教えでもよく使われています。
現在、かしのは祭の準備で学校中がちょっと浮かれた感じになっています。授業中もそうですし、教室の一日のめあて自体が、「かしのは祭の準備をがんばる」となっている学級も多くあります。
しかし、こんなときだからこそ、基本を忘れてはならないと思います。中学生にとっての基本は授業であり、さらにそれを支える日常生活で大切なものは清掃です。

職員室掃除の三年生女子です。放送ではすでに整列が呼びかけられているときです。
しかし、まだ雑巾を入れていないところが残っていて、誰に言われるのでもなく、自分から進んで清掃しています。五分前から廊下でただ立っている人もいます。でも、この生徒は黙々と自分のやるべきことを探して取り組んでいます。頭が下がる思いです。
生徒に教えられることも、われわれは多いのです。
とてもすがすがしい午後になりました。