平野中学校日誌

「想定外」への備え

 きょうは避難訓練…「地震により火災が発生した」という想定で行いました。

 避難訓練は、はじめは先週19日(金)に実施を予定していましたが、雨天のため、きのう22日(月)に延期し、さらに、きょうに順延してようやく実施に至りました。

 生徒は、あらかじめ分かっていた避難でしたが、危機意識をもって取り組む姿を示し、3分をやや超える時間で全員が避難を完了することができました。

 

 (避難場所へ)         (避難場所で)        (全体指導で)

 避難訓練は、生徒だけが対象ではありません。

 教職員も、地震によって生じた火災発生の確認やその報告、初期消火等の分担をして、実際にそのタイミングをはかりながら動いたり、避難直後の異常や取り残された生徒がいないかなどの現場確認をしたりしました。

 全体指導では、校長先生が講評を述べました。

   〇 命を守るためにはしなければならない行事であること

   〇 新型コロナウイルス感染症の件があったから、ほかの災害が起こらないわけではないこと

   〇 どのような場所にいても避難できるようにシミュレートしておくこと

 思い起こされるのが、2011年、東北地方太平洋沖地震の発生です。

 地震の規模を示すマグニチュードが9.0、岩手県を襲った津波の高さは15m級で、沿岸部では海面との差が30mを超える高さの内陸奥深くまで海水が浸入し、その影響は北から南まで広範囲に及びました。

 さらに、福島県の原子力発電所が大きく損傷したことは皆さんが知ってのとおりです。

 これらのことについて、報道がなされた際によく耳にしたのが「想定外」という言葉です。

 今年の新型コロナウイルス感染症により多大な影響が出ていることなども、この「想定外」に当たることだと言えるかもしれません。

 こうした避難訓練を機に考えたいこと、それは「想定に制限を設けないこと、普段からそれを心得ておくこと」があげられます。

 そう心得ておくことで、避難が必要な事態が実際に発生した際に、想定に基づく行動を基本としながらも、その想定だけにとらわれない判断で自分の身を守ることにつながると考えられるからです。

 校長先生の講評に通じます。

 想定の枠にとらわれず、災害に備える意味からも、火災発生を想定してこうした避難訓練を行っておくことの重要性が改めて認識していただけるのではないでしょうか。

 さて、あなたの危機意識はいかがですか……