息をのむほどの荘厳さ、そして温かい出会い
2025年4月23日 19時39分東京の空は、あいにくの雨模様。しかし、平野中学校の3年生の胸には、それを吹き飛ばすほどの熱い想いがたぎっていた。国会議事堂。日本の政治の中枢へと、いよいよ足を踏み入れる時が来たのだ。
バスを降り、静かに議員会館へと移動する生徒たち。普段の賑やかさとは一変、その表情には、これから始まる特別な時間への期待と、ほんの少しの緊張が入り混じっている。指定された座席に座ると、各班の班長が素早く人数を確認し、「体調は大丈夫?」と仲間に優しく声をかける。その連携の良さ、仲間を思いやる心。彼らの成長をひしひしと感じる瞬間だ。
そして、迎えた昼食の時間。広々とした空間で、みんなで同じものを食べる。普段の教室とは違う、特別な場所での食事は、どこか厳かな雰囲気ながらも、生徒たちの顔には笑顔がこぼれる。「おいしい!」という声が、控えめながらもあちこちから聞こえてきた。緊張しながらも、その味をしっかりと記憶に刻んでいるのだろう。
昼食後、普段は決して入ることのできない委員会室や、テレビでよく目にする本会議場へと足を踏み入れる。 特別な空間に、生徒たちは息をのむ。遠い世界の出来事のように感じていた政治が、少し身近に感じられたのかもしれない。彼らの瞳には、知的好奇心という名の光が宿っていた。
外は依然として雨。しかし、そんな天候をものともせず、私たちは思い出の1枚を写真に収めることにした。国会議事堂が印刷された大きなタープを背景に、クラスごとに集合写真。そして、次のクラスは、すでに完璧な隊形に並んで待っている。そのスムーズさ、準備の良さに、またしても彼らの成長を感じずにはいられない。雨の中、少しでも早く、そして最高の笑顔で写真に写ろうとする彼らの姿は、まさに青春ドラマのワンシーンのようだ。
国会議事堂での、貴重な学びと出会いを胸に、平野中学校修学旅行団は、次の目的地「Small Worlds Tokyo」へと向かう。雨上がりの虹のように、彼らの心には、新たな期待と希望が輝いていることだろう。