東邦銀行陸上競技部 佐々木真菜 選手 ・ 天下谷真弓 コーチ が講演
「ブラッシュアップ講座」は、教職員が多方面の第一線で活躍する講師の方より講演いただくことで、社会的視野を広め、幅広い教育的知見を獲得することを目的として、今年度初めて実施しました。初回の講師は、今まさに自己記録を更新中であり、2年後の「パリ パラリンピック」への出場・活躍が期待される東邦銀行陸上競技部所属のパラアスリート佐々木真菜氏と、自身も女子60mの日本記録をもち、佐々木選手をはじめ後輩の育成にあたる天下谷真弓コーチ。このお2人から教職では得られない体験談を含め、興味深いお話をいただきました。
受講者からは、「自分が知らない世界で活躍されている方の話はとても感動した。陸上を通して学んだお話は、教育に生かせることがとても多いと感じた。目標のもたせ方、サポートの仕方など明日から使えることがたくさんあり、大変勉強になった。」「佐々木選手の『失われたものを数えるな、残されたものを最大限生かせ。』という言葉、天下谷コーチの『もっていないものは、身に付ければいい。』という言葉に感動した。」「真菜選手の大活躍の基盤に教育があったと伺い、うれしく思ったのと同時に、教師という仕事の責任に身がひきしまる思いがした。私も子どもたちの道先案内人として、その子のよさを一緒に伸ばしていきたい。」「本市のすばらしいアスリートの方の話をお聞きでき、今後の子どもとの関わりや自分の生き方についてとても大きな示唆と力をいただいた。挫折を乗り越える前向きさ、『人との比較』ではなく『自分にあるものをさらに強くする』ことについての大切さを感じた。」などの感想が聞かれ、教職以外の方のお話から、改めて教育の大切さ、子どもの支援のあり方などについて考え直すきっかけとなるとともに、教員としての決意を新たにした先生方が多かったようです。
本年度の総合的な学習の時間授業力向上講座は國學院大學より前文部科学省視学官 田村 学先生をお迎えし、8月1日(月)に実施しました。
今回の講演では、「総合学習と学力アップの相関性」を手掛かりに、総合的な学習の時間が果たす意義や役割の大切さをご教授いただきました。
参加者からは「総合的な学習の時間は、今まで『準備が大変で、指導も難しいもの』という見方をしており、子どもたちへの影響もあまりはっきりとしないと感じていたが、明らかに生徒の変化がわかる学校の例を見せていただき、取り組ませ方や課題の立て方に工夫が必要だったと反省させられた。」「『探究』がいかに子どもたちの学びを主体的で深いものにするか、本当にわかりやすいご説明だった。」「総合的な学習の時間は、その一つ一つに教師の心構えや力量が問われるものだと思った。人任せにせず、自校のカリキュラムに自信がもてるようなグランドデザイン作りを行っていきたいと思った。」「振り返りや思考ツールなど、総合的な学習の時間だけでなく、各教科で生かせることもたくさん教えていただいた。今後活用していきたい。」などの感想がよせられ、総合的な学習の時間の位置付けについて改めて確認するとともに、探究活動が総合的な学習の時間だけではなく、全ての教科に波及することが子どもの学力向上に結び付くことについて理解を深める機会となりました。
8月2日(火)に福島大学人間発達文化学類教授 佐藤 佐敏先生をお迎えして、小学校国語科授業力向上講座・中学校国語科授業力向上講座を開催しました。
児童生徒を取り巻く様々な問題を踏まえながら、国語科の授業づくりについて具体的な事例をとおして、ご講演をしていただきました。
国語科の「読み」については、佐藤先生から新たな視点で読み解くことにより「解像度を上げて読み解く」ことの面白さを学ばせていただきました。参加された先生方は、より深く、より面白く、“いつも”の教材を読み解くことを経験し、2学期に向けて実践意欲を高めていたようです。
【参加者の感想から】
【小学校】
◇ UDL授業の徹底として、基本的なことを丁寧にやることの大切さを学びました。上達論では、模倣させてから自由に書かせることが大切だと学びました。また、語彙を増やすこと(類語辞典の使用などを)意識していきたいと思います。読みの方略について、様々なスキルを学んだので、児童に身に付けさせ、活用させていきたいと思います。
◇ 具体的な実践から、実際の教材を取り上げてお話しいただいたので授業をするうえで大変参考になりました。教材研究の面でも新たな視点を教えていただいたので、夏休みを利用して、もう一度教材に向き合いたいと思いました。特に表現や言葉にこだわり、児童に伝える教える授業に取り組んでいきたいと強く感じました。
◇ 「弱者ベース」で授業を行うということを2学期から、より意識していきたいと思います。私は1年生を担任しているので、児童のこれからのためにも「読み」がクラスで同じペースになるよう、なぞり読み中心に指導していきたいです。後半の物語ごとのお話では、新たな解釈も知ることができ、とても楽しく聞くことができました。今後の授業の参考にしたいです。
【中学校】
◇ 「ポスト真実」という言葉を本講義で初めて耳にしました。情報の扱いについて、今まさに生徒が、そしてそれ以上に指導者である私たち教師が学んでいく必要があると痛切に感じました。いくつかの教材についてご紹介いただきました。発問や展開をさっそく2学期からの授業に生かしていきたいと思います。大変興味深く勉強になりました。ぜひ来年度も佐藤先生の講座を受講させていただきたいです。
◇ 解像度を上げる詩の授業、とても参考になりました。すぐ活用できそうです。イメージを広げ、生徒に自信をつけさせることができると思いました。作者の情報も効果的に取り入れていきたいと思います。メディアリテラシーの問題など、勉強不足とあきらめてはいけない課題だと思いました。教えていただいたことをもとに、もっとネットに関して生徒とどう向き合ったらよいかを考えて実践に生かしていきたいと思いました。ありがとうございました。
7月15日、昨年度に続き國學院大學の杉田洋教授をお招きして、教育課題講座を行いました。杉田先生からは、特別活動の目標に示された「望ましい集団活動」とは、「互いのよさや可能性を発揮しながら…個が育ち、集団も育つ活動」であり、それを支えるために、誰よりも子どもを信じ、期待し、任せられる教師でありたいというお話がありました。特別活動の教育力のみならず、教育の原点について見つめ直し、杉田先生からたくさんの励ましをいただいた、とても充実した時間でした。
参加者の感想
◇教師が変わらなければ子どもは変わらない。学級会で生き生きと考え、話し合う子どもの姿を目指し、教育者としての技術を磨いていく必要があると感じました。明日から自分も変わらなければ、子ども達のために「やるぞ」という思いになりました。
◇2学期は、子ども達にこんなことを言いたい、こんなふうに接したい、もう一度子どもと学級活動を見直したいという思いでいっぱいです。子ども一人一人に、自分を認め、必要とされている実感をもたせられるような学級をつくりたいです。
◇私たち教員の役目、根幹を見つめ直す時間となりました。学級は変われる!先生って変われる!杉田先生にとても励まされました。私の今の役割を見つめ直し、できることを一歩一歩やっていきたいと思いました。杉田先生のお話は、何度聴いても新たな気付きがあります。やっぱり大切だという確認ができます。頑張ろうという意欲が湧きます。
6月27日に第1回研修主任研修会を行いました。福島県教育庁義務教育課の志賀匡行指導主事による講義では、本県の教育の現状とリーディングスキルを活用した授業づくりについて、わかりやすくお話いただきました。中学校区毎の話合いでは、子ども達の「よめる、つかえる力の育成」に向けた取組について、熱心な協議が行われました。
参加者の感想
◇リーディングスキルを活用した授業づくりについて、具体的な学習の場面を取り上げて分かりやすく提示していただき、授業に生かせる内容が多くありました。研修主任として今日学んだことを先生方に広め、学校全体で授業改善に努めていきたいと思います。
◇リーディングスキルについて具体的に講義いただき、自分達が何気なく行ってきたことの中に、授業改善の視点があったということに気付かされました。リーディングスキルの視点も意識しながら「解像度」を高くして教科書を読みたいと思いました。
◇中学校区毎の班別協議では、それぞれの学校の現職で「読む力」をどのように扱っているのか、リーディングスキルをどのように活用しているのか共通理解を図れたことが大変有意義でした。