10月6日(月)に福島第一中学校にて、算数・数学科授業力向上講座を実施しました。前年度に引き続き、講演の前に授業を参観させていただき、授業を起点として、講師の明星大学客員教授 明星小学校教諭の笠井健一先生に御講話をいただきました。
「誰一人取り残さない!算数・数学の授業改善」という演題のもと、問題を解くだけではなく「全員が方程式の立式の理由や考え方を言えるようにする」ことを目指した授業づくりについて、具体的な例も取り上げながら分かりやすくお話しいただきました。誤答の活用や子どもを「安全地帯」に置かず、一人一人を主人公とした授業改善に関する大切な視点をいただきました。
11月17日(月)に、福島市総合教育センターにて、中学校数学授業づくり研修会を実施しました。
年間計画にはない研修会でしたが、「子どもが主語の授業づくり」「子どもに委ねる授業のあり方」はどうあればよいかを、参加者と指導主事が一緒になって考えました。
「委ねる」をどう捉えるか、また、子どもが必要感を持って課題に取り組むための導入の工夫はどうすればよいかなど、自由に発言しながら研修することができました。
参加者からは、「話し合う中で、他の先生方の委ねるのイメージが違うことがわかったので、学校に戻ったら話し合ってみたいと思いました。」「他の先生方の声を聞くことで、とりあえずやってみないと始まらないという気持ちが強くなり、一歩踏み出す勇気をもらいました。」などの感想があり、充実した時間になったことが伺えました。

11月13日(木)、福島市市民センター小ホールにおいて、依存症専門医療機関埼玉県白峰クリニック依存症専門心理師の金田一賢顕氏を講師にお招きし、ゲーム・ネット依存予防講座を開催いたしました。
金田一氏からは、ゲーム・ネット依存だけでなく、依存症全般について、そのメカニズムや児童生徒および保護者との関わり方について、具体的な例を交えながら実践的にお話をいただきました。「依存の対象を必要としている心を観ること」「依存先を増やすことの重要性」「存在の承認の大切さ」「振り返れることを目的とする」など、明日からすぐに実践できるような話をたくさんいただき、大変有意義な研修となりました。
<受講者の感想>
〇大変興味深い内容でとても参考になりました。依存症の捉え方やかかわるポイントがとても分かりやすく、また是非受講してみたいと思いました。依存先をたくさんつくっていくことを支援の目標として児童や保護者とかかわっていきたいと思います。
〇「『子どものことを知る』ことから始める」まさに明日からすぐに実践できそうです。具体的な声のかけ方、伝え方、受け入れ方が多く、わかりやすい内容でした。
〇ゲーム・ネット依存に対して学校ができることだけに止まらず、教員として子どもにどう関わるかという大切なことを学びました。毎日子どもと関わる時に、存在の承認ができるように、目の前の子どもを知りたいという気持ちを持ってたくさん情報を集めたいと思いました。
〇依存は甘えやなまけではない、心が溺れている状態で、必要だから求めているという視点で子の心に関わっていきたいと思いました。また、依存先を増やしていくように、一緒に考えていきたいと思いました。
〇ネットやゲーム依存、不登校だけでなく、児童生徒との日常的な関わりつながる部分が多く大変勉強になりました。問題の重さを分散していくということ、学校でも忘れてはいけない視点だと思いました。
10月15日(水)、こむこむ館わいわいホールにおいて、開善塾教育相談研究所長・藤崎育子氏をお招きし、教育相談実践講座を実施しました。
藤崎氏からは「不登校の子どもと保護者への理解と『連携』を目指した教育相談の進め方 ~アウトリーチ(家庭訪問)、面談、学校での受け入れ方~」と題し、長年にわたる御経験をもとに、不登校の子どもや保護者への具体的なかかわり方について御講演いただきました。ペアでロールプレイをしたり、事例について考えたりしていくなかで、自身で実感しながら子どもや保護者の気持ちに思いを寄せることができました。また、かかわり方のヒントをたくさんいただき、お話を伺いながら、自分のかかわっている子どもたちに、自分は何ができるだろうかと考えることができました。
藤崎氏の温かなお人柄からのやさしさにあふれたお話で、参加者も温かい気持ちと勇気をいただき、明日からの実践が楽しみになるような講座となりました。
9月24日(水)に市民センターにおいて、福島大学人間発達文化学類附属学校臨床支援センター 宗形潤子 教授を講師に招き「小学校総合的な学習の時間授業力向上講座」を開催しました。
宗形先生からは、総合的な学習の時間の大切さや探究する面白さ、子ども観を転換することが子ども理解につながっていくことについてお話いただきました。
また、具体的な実践例を提示していただいたことで、参加者からは「明日からの授業で生かしていきたい。」「一対一でじっくりと子どもの話を聞いてみたい。」などの感想があり、大変有意義な講座となりました。