杉妻小学校日誌

2020年10月の記事一覧

聴く

 今年度、本校の授業研究は「聞く」に焦点を当てています。でも、自然に入る音ではなく、意味をとらえて耳を傾ける場合は「聴く」を使うとのことです。さて、このという漢字、いろいろ調べてみると4つの漢字が含まれています。その4つは、

「耳」

 文字どおり相手の声や言葉を「耳」で聴く行為ですね。相手がいたら声の大きさや調子,音としての声だけでなく,言葉の選び方や隠された意味,話の核心はどこかなど,耳から入ってくることをきく。

 「目」

「目は口ほどに物をいう」といわれます。話している相手の表情やしぐさ,視線の動き,手のジェスチャーや座り方など,視覚から得られる情報についても注目すると,目できくことができます。しっかりと目を合わせて話を聞くことで,相手に「きいてくれている」という安心感を与えられますね。

 「心」

 何よりも大切なのは「相手の心に寄り添おうとする気持ち」です。「今,この瞬間は相手のことを考えて,真剣に話をきこう」と腹を決めれば,それは必ず相手に伝わると思います。

 「徳」

「聴」という字に似た字で「徳」という字があります。この「徳」という字は,もともと「悳」だったといいます。行人偏(ぎょうにんべん)は,「行く」「歩く」の意味があります。つまり,「徳」という字は,「真っ直ぐな心で行く」という意味を表す字ということです。

  

 耳が,心が,目が,真っ直ぐな聞き役となったとき,聞くことは楽しいと感じます。相手の話をよく聞き,よく理解することは,相手を尊重することであり,共感することです。

 これからの学校が目指す授業は「主体的・対話的で,深い学び」です。友達の考えや意見をしっかり聴き,自分の考えや意見と比べたり,考え直したりすることで,深い学びとなっていきます。まずは,しっかり「聴く」ことを大切にし,「互いに学び合い,互いに高め合う」の学級の風土をつくりたいと考えています。