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「想定外」「前例のない」災害に備える
9月17日(火),火災を想定した避難訓練を実施しました。先日,清水中学校(体育館)に避難所が開設されたこともあり,避難が終了した後,私から以下の話をしました。
「想定外」「前例のない」災害に備える
「想定外の高さの津波に襲われた。」東日本大震災で東京電力から語られたコメントです。
「前例のない二度の震度7の地震に襲われた。」3年前の熊本地震に関し,気象庁が用いた表現です。
戦後日本は,地震や火山噴火の予知に関する研究を進め,莫大な国家予算をつぎ込んできました。しかし,残念ながら8年前の東日本大震災,5年前の御嶽山の噴火,3年前の熊本地震,そして昨年の北海道胆振東部地震を予知し,被害を最小限に食い止めることはできませんでした。大自然の驚異を前に,我々人類はこれからも「想定外」や「前例のない」災害に見舞われることは,残念ながら避けて通るわけにはいかないのです。
本日,皆さんは火災を想定した避難訓練を実施しました。避難するときの約束事などを確認するためにたいへん重要な訓練です。しかし,訓練することだけがこの行事の目的ではありません。この訓練をきっかけに,いつ,どこで,誰と,どんな災害に巻き込まれる危険があるのか,そして,その際はどのように対処すべきなのかを考えるきっかけにしてほしいと思います。
去る9月9日,台風15号接近による大雨が予想され,福島市内の小・中学校が休校となりました。当日は,市内を流れる河川が氾濫する危険性が高まったことから,避難勧告が出さた地域があり,午前10時30分,本校の体育館に避難所が開設されました。幸い大事には至らず,午後7時には閉鎖されましたが,学区の北側を流れる松川が氾濫することが「想定外」ではないのではと想像させる激しい雨に見舞われました。実際,先日公表された福島市の洪水ハザードマップでは,清水小学校や御山小学校周辺の松川沿いには,浸水の危険性がある地域に指定されている場所があります。
今回の出来事を教訓に,洪水や地震などにより避難を余儀なくされた場合を想定し,日頃からどのような備えをしておくべきかなど,準備しシミュレーションしておくことが大切となります。また,中学生として,弱者である高齢者や自分たちよりも幼い子どもたちのためにしてあげられることは何かということについても想定しておけば,いざという場合にすぐに行動に移せるはずです。
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