学校日誌

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私たちにできることは・・・

 12日から白い羽募金が始まりました。青少年赤十字活動の一環です。募金の活用の仕方についての話し合いで、地震で苦しむ能登半島に届けたい、戦争で苦しむウクライナに届けたいなどの声が子どもたちからあったそうです。とてもうれしいことと感じました。3.11の講話で話しましたが、困難な状況にある時、助け合うことが大切です。本県、本市、本校も東日本大震災の時には、全国の皆様からたくさんの支援や励ましをいただきました。これからも子どもたちに助け合いの心を育てていきたいと思います。

使いやすい学校図書室に

 8日は学校図書室で初めてコンピュータ管理による図書の貸出が行われました。そのために昨年度から蔵書の確認やラベル貼付、システム構築のなどの準備を図書館担当、学校司書、読書STを中心に進めてきました。特にラベル貼付につきましては、保護者様や地域の皆様のボランティアでのご協力もいただきました。本当にありがとうございました。8日、5年生がバーコードで本を借りることができました。図書の貸出や返却をこれまでよりもずっとスムーズに行うことができます。子どもたちがより一層、図書を活用するようになることを願っています。

13年目のエール

 13年目の3.11の昨日、6年生一人ひとりに素晴らしい写真たての贈り物が手渡されました。贈ってくださった方は、岐阜県で手作り作品の教室を主宰されているT様です。同封されていたお手紙には、「元気な大人になあれという気持ちを込めました。」と子どもたちへのエールが書かれていました。教室に通われている生徒様もお手伝いされたそうです。実はT様からは、東日本大震災以来ずっと6年生への心のこもった手作りの贈り物をいただいています。13年間続けて、福島の子どもたちにエールを送り続けてくださったT様のお気持ちを6年生一人ひとりがしっかりと感じたことと思います。受け取った後の6年生の声は、「前向きに生きていこう。」「しなやかに生きていこう。」でした。6年生は震災後に生まれた世代です。でも、成長するまでには放射線のリスクに様々なことが制限されていました。でも、きっとT様のお気持ちを感じ、前向きにしなやかに自分の夢や目標に向かってチャレンジして生きていってくれると思います。

13年目の3.11

 今日は13年目の3.11の日です。大笹生タイムで次のようなお話をしました。

 今年のお正月、大きな地震がありました。能登半島地震です。皆さんもニュースで見たと思います。
 実は福島でも13年前、皆さんが生まれる前にとても大きな地震が起きました。3月11日のことです。北海道 東北 関東で立っていられないほどのとても大きな地震、東日本大震災が起きました。私はO小学校にいたのですが、駐車場の車がバウンドするような地震が3分近く続きました。教室も職員室もいろいろな物が落ちたり倒れたりしています。2年生担任でしたので、すぐに子どもたちの家を家庭訪問をしました。途中、土の蔵が倒れていました。道路にもひびが入っていました。子どもたちは全員無事でしたが、家で一人でいる子は泣いていました。きっと怖かったのですね。
 しかし、福島は地震だけではなかったのです。次の日、地震で起きた津波で原子力発電所が壊れ、爆発しました。それで放射線を出す粒がたくさん福島県内に飛び始めました。放射線はたくさん浴びると死んでしまいます。それで、原発があった相双地区の人たちは着の身着のまま避難してきました。先生が努めていたO小学校も避難所になりました。地震や津波でたくさんの人が亡くなり、たくさんの建物が壊れました。でも放射線を出す粒が広がった福島はさらに大変でした。放射線の心配のため、子どもたちは外で遊べません。福島でとれた食べ物は売れなくなりました。大笹生のりんごや桃もそうでした。心配をなくすために、リンゴの木の皮をとってしまうこともやりました。みんな放射線のことをあまり知らなかったため、どうしたらよいかみんな困っていたのです。
 でも、13年たち、福島は立派に立ち直りつつあります(その一方まだ故郷に戻れない方々もいます)。それは福島の人が前向きに復興に向けて頑張ってきたこと、日本中の様々な人々が福島の復興を助けてくれたことで復興推進が図れるようになったのです。
 13年たった今、私は思うことがあります。それは、何よりも大切なのは命です。生きていれば、また立ち直ることができます。しかし、日本は地震以外の災害も多い国です。大雪、台風、大雨と洪水。それから自分の命を守るのには何が大切か、私の考えを話します。
1 学び、行動し、生きることが大切です。東日本大震災後、H浜に住んでいた先輩の理科の校長先生は「あの時、海の上の雲が見たこともない紫色だったんだよね。もし、それが地震の前触れってわかっていたらなあ。」と言っていました。自然を学ぶことで災害を予想し、どう行動すればいいか分かります。でも、津波から逃げ遅れた人もいました。家に戻ったりせずに避難する、学んだことをもとにして、命を第一に行動することも大切です。
2 助け合って生きることが大切です。海沿いの町ではたくさんの人が津波で亡くなりました。しかし、宮城県の釜石では、小学生も中学生も、そしてお年寄りも助かる人がたくさんいました。釜石の奇跡と呼ばれています。それには、理由があります。釜石の中学生は「君たちは守られる側でなく、守る側だ。自分より弱い立場の小学生やお年寄りを連れて逃げるんだ。」と教えられ訓練も受けていました。だから、小学生やお年寄りに避難を呼びかけ、自分たちも避難することができたのです。
 また、地震の後、福島が大変な時、日本全国の人からたくさんの支援がありました。募金、食料、いろいろな励まし。大笹生学校には今も支援をしてくれている人たちがいます。くまモンのみかんいただきましたよね。それからこれ分かりますか。岐阜のT様から、「震災があった福島の子どもたちが元気になってくれるように。」と卒業生に毎年送ってきてくれたプレゼントです。今年も届いています。6年生、今年はどんなプレゼントなのか楽しみですね。

 その6年生のT先生からうれしいお話を聞きました。募金について話し合っている時に、地震があった能登半島に送りたいという意見があったそうです。素晴らしい考えです。助け合って生きることにつながりますね。
3 前向きに生きることが大切です。以前、お話ししましたが、いわきのH浜のお店のおばあさんの話です。いわきでは奇跡のおばあさんと呼ばれています。とても前向きで明るい人です。地震の日、おばあさんは津波に流されました。海に流され始めた時にもうだめかと思ったそうです。しかし、気がついたら残った家の屋根にちょんと乗っかっていたそうです。おばあさんは助かりました。くよくよせず、前向きに考える人だったから、運も味方したのだと思います。前向きさは奇跡や災害から立ち直る力を生み出すのですね。
 最後になりましたが、東日本大震災で亡くなられた方に祈りを捧げ、お話を終わります。

授業参観ありがとうございました

本校保護者様

 本日はお忙しい中、授業参観・学級懇談会においでいただきありがとうございました。子どもたちの姿はいかがだったでしょうか。1年は生活「もうすぐ2年生」、2年は生活「あしたへジャンプ」、3年は国語「外国のことをしょうかいしよう」、4年は総合「二分の一成人式をしよう」、5年は道徳「希望の水族館~アクアマリンふくしま~」、6年は学活「家族への感謝の会をしよう」の授業を見ていただきました。それぞれ、3.11から学ぶこと、これまでの学習の成果の発表や1年の振り返りと成長したことの発表、そして関わってくださった方への感謝の気持ちの表現などに子どもたちは一生懸命取り組んでいたことと思います。
 また、学級懇談ではこの1年の子どもたちのがんばりや成長について話し合われたのかと思います。ぜひ、各御家庭でも子どもたちのがんばりや成長を認めてあげていただきたいと思います。それが子どもたちの進学・進級に向けての自信につながります。