◆◇福島市立笹谷小学校◇◆
◆◇福島市立笹谷小学校◇◆
我々教師を含め大人は子供たちに「感謝の心を大切にしましょう。」と言葉をかけます。でも,どれだけ子どもたちが,「感謝の気持ちをもっているか」をはかることは難しいと言えます。
「何か特別なことがないのに,感謝なんかできねーよ!」
「感謝する人は,いませーん!」
というような言葉を口にする子がいると,先生たちは正直がっかりしますが,その子たちに何とかして感謝を教えていきたいと働きかけていきます。
さて,感謝の反対語は何でしょう。反対語辞典では「怨嗟(えんさ)」になっていますが,本人の態度が相手に対してどう受け取られるのかということなら,「非礼」「不遜」という言葉も該当するかもしれません。この言葉を子どもたちに分かりやすく伝えるとすると,「当たり前」になると思います。
親・兄弟にしてもらうこと,友達にしてもらうこと,先生にしてもらうこと,地域の人にしてもらうこと・・・
多くの周りの人の助けのおかげで生かされていることが見えずに「当たり前」と思ってしまう。それは「感謝」の対極であると考えます。
本音は強制できません。しかし,周りの人の助けを理解し感じられる子どもを育てたいと心から願っています。
6先生理科の授業研究会を実施しました。てこの働きについての学習です。
「どうしたら,少ない力で重いものを持ち上げることができるだろう。」という問題について,予想を立て,実験から確かめていました。今回の授業研究会にも,理科授業に優れた先生をお呼びしました。ユニバーサデザインとしての理科授業の在り方について指導助言をいただき,研究をまた一歩進めることができました。
「担当している楽器は何ですか。」
「トロンボーンです。」
演奏の前に,司会が代表の児童にインタビューする時間がありました。その中で,
「吹奏楽の何が魅力ですか。」との問いかけに,
「一つ一つの楽器の音が重なって,曲になっていくところがいい・・・」
と答えた児童の言葉に,思わず涙が出そうになりました。素朴な答えですが,吹奏楽が面白いと芯から感じている言葉です。いろいろな楽器が違う音を出し違う動きをしてハーモニーをつくる。それがあって初めて自分のトロンボーンの音も映える。一人より二人、三人より・・・46人で吹いたほうが面白い。それが吹奏楽の魅力であると学んでいるからこそ出る言葉です。
今年は全国大会にも出場でき,たくさんの賞をいただくことができました。しかし,児童は褒められるために練習をしていたわけではなく,いい音楽をつくるために練習してきたことをとてもうれしく思いました。
「いい音楽」っていうのはですね、「人の心に触れる」音楽。
時には包み込んだり、時には刺激する音楽でもいいし。それを聞くことでその人が何かを感じてくれればいい・・・YOSHIKIさんの言葉です。
木枯らしの吹くコンディションの中でも今日の笹谷小合奏部は「人の心に触れる」音楽ができました。
合奏部の全国大会での金賞受賞,第2位相当の県教育長賞の受賞は創立以来の快挙です。児童,指導者,保護者会のみんなの努力と周囲の応援があったからこその結果です。10数年前は,県北大会を抜けることすら難しかった合奏部です。しかし,徐々に力を付けてきました。平成20年頃になると県北大会を抜け県大会にも出場できるようになりました。合奏部児童が全校生の誰よりもあいさつが上手になったのは,その頃からです。上位の大会に行くと分かりますが,優秀な成績を残す常連校の児童生徒は「こんにちは」の声が大きく,会場に響き渡ります。その眼はきらきらとして自信に溢れています。当時の指導者は,まず練習前や練習後のあいさつを大切にしていました。同時に感謝の気持ちも指導していました。
「人の心に響く音づくりは,まず楽器をもつ児童の心づくりから。」といった指導方針であったと思います。この指導方針は引き継がれ,その基盤の上に音を磨き合う児童が育っているからこそ,今日までの成果に結びついたと確信しています。
「本当に大切にすべきことをじっくりと指導する。そこから成し遂げられるものがある。」ということを,本校の合奏部から改めて気付かされました。学校全体で,この成果を共有して,学習面も運動面も伸ばしていきたいと考えています。
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