◆◇福島市立笹谷小学校◇◆
◆◇福島市立笹谷小学校◇◆
3年生が社会科の学習で近くの共撰場見学に出かけました。そこで,児童は糖度センサーを通して選別されていく様子にとても驚いていたようです。りんごの種類は福島特産の「サンふじ」でしょうか。甘味が多く、リンゴ本来のコクのある味が特長と言われます。袋をかけないでつくるこのリンゴは,農家の絶え間ない努力と新鮮なままおいしく届けようとする組合のみなさんの工夫の結晶です。児童には,消費者のために,努力と工夫を重ねる生産者の姿に思いを馳せてほしいと願っています。
来週に予定されている持久走記録会に向けて,各学年とも熱心に練習に取り組んでいます。児童の走る姿を見ていた時,ふと1992年のバルセロナ五輪男子マラソンの谷口浩美選手のことを思い出しました。
「途中で、こけちゃいました。」
とゴールしたときにコメントした選手です。靴が脱げるアクシデントもあって8位。しかし,少しも悪びれず誰のせいにもしませんでした。その優しい人柄のにじみでた言葉が日本中を感動させ,この年の日本フェアプレー賞にも輝きました。順位や記録は大切な目標ですが,ひたむきに走る姿はもっと大切なことと思います。持久走記録会を通して,忍耐強く一途に努力できる気持ちが育つことを期待しています。
6先生理科の授業研究会を実施しました。てこの働きについての学習です。
「どうしたら,少ない力で重いものを持ち上げることができるだろう。」という問題について,予想を立て,実験から確かめていました。今回の授業研究会にも,理科授業に優れた先生をお呼びしました。ユニバーサデザインとしての理科授業の在り方について指導助言をいただき,研究をまた一歩進めることができました。
肌寒くなりましたが,今朝は11月の全校朝会を開きました。校長先生からは,読書による効果についてお話がありました。朝の時間に読書タイムを設けていますが,その機会に限らず,常に本を携えて,時間を見つけて読書に親しむ児童が増えることを期待しています。
また,表彰関係の紹介もありました。作文,感想文,俳句,絵画のコンクールで入賞した児童を紹介しました。合奏部の日本管弦楽合奏コンテスト全国大会最優秀賞受賞についても紹介されました。
笹谷小児童のたくさんの活躍を目にすることができ,大変うれしく感じました。5年生は『福島県環境創造センター交流棟(愛称:コミュタン福島)』に見学に行っています。ここは,放射線や環境問題を身近な視点から理解し,環境の回復と創造への意識を深めるための施設です。『コミュタン福島』には,放射線やふくしまの環境の現状に関する展示のほか,360度全球型シアター,200人収容が可能なホールなどが備えられています。『コミュタン福島』で得た学びや体験から,福島の未来を考えられる人物となることを期待しています。
「担当している楽器は何ですか。」
「トロンボーンです。」
演奏の前に,司会が代表の児童にインタビューする時間がありました。その中で,
「吹奏楽の何が魅力ですか。」との問いかけに,
「一つ一つの楽器の音が重なって,曲になっていくところがいい・・・」
と答えた児童の言葉に,思わず涙が出そうになりました。素朴な答えですが,吹奏楽が面白いと芯から感じている言葉です。いろいろな楽器が違う音を出し違う動きをしてハーモニーをつくる。それがあって初めて自分のトロンボーンの音も映える。一人より二人、三人より・・・46人で吹いたほうが面白い。それが吹奏楽の魅力であると学んでいるからこそ出る言葉です。
今年は全国大会にも出場でき,たくさんの賞をいただくことができました。しかし,児童は褒められるために練習をしていたわけではなく,いい音楽をつくるために練習してきたことをとてもうれしく思いました。
「いい音楽」っていうのはですね、「人の心に触れる」音楽。
時には包み込んだり、時には刺激する音楽でもいいし。それを聞くことでその人が何かを感じてくれればいい・・・YOSHIKIさんの言葉です。
木枯らしの吹くコンディションの中でも今日の笹谷小合奏部は「人の心に触れる」音楽ができました。
「赤とんぼ 筑波に雲も なかりけり」
かの正岡子規の俳句です。
空は秋晴れで,遠くに見える筑波山の上には一片の雲もない。そんな青空を赤とんぼが悠々と飛んでいる。美しい自然の中で生きる命の素晴らしさを詠んだものと思われます。
今日の校庭では,気持ちの良い秋空の下で児童が元気いっぱいにからだを動かす姿が見られました。その風景に,たくましく育つ命の素晴らしさを感じました。
正岡子規が,この風景を目にしたら,どんな句を詠んでいたのだろうと想像がふくらみました。
合奏部の全国大会での金賞受賞,第2位相当の県教育長賞の受賞は創立以来の快挙です。児童,指導者,保護者会のみんなの努力と周囲の応援があったからこその結果です。10数年前は,県北大会を抜けることすら難しかった合奏部です。しかし,徐々に力を付けてきました。平成20年頃になると県北大会を抜け県大会にも出場できるようになりました。合奏部児童が全校生の誰よりもあいさつが上手になったのは,その頃からです。上位の大会に行くと分かりますが,優秀な成績を残す常連校の児童生徒は「こんにちは」の声が大きく,会場に響き渡ります。その眼はきらきらとして自信に溢れています。当時の指導者は,まず練習前や練習後のあいさつを大切にしていました。同時に感謝の気持ちも指導していました。
「人の心に響く音づくりは,まず楽器をもつ児童の心づくりから。」といった指導方針であったと思います。この指導方針は引き継がれ,その基盤の上に音を磨き合う児童が育っているからこそ,今日までの成果に結びついたと確信しています。
「本当に大切にすべきことをじっくりと指導する。そこから成し遂げられるものがある。」ということを,本校の合奏部から改めて気付かされました。学校全体で,この成果を共有して,学習面も運動面も伸ばしていきたいと考えています。